オランダでの請求書を書くためには、必要な情報さえ入っていれば、書式やデザインは問われません。
手書きでも可能ですが、メールなどに添付するデジタル請求書が一般的で、デジタルで発行する場合はpdf形式にて取引先や会計士に共有します。
請求書は英語(またはオランダ語)とユーロ表記で記載し、保管期限は7年間、不動産の場合は10年間と定められています。
今回はオランダ政府公式のビジネスポータルサイトbusiness.gov.nl「Invoice requirements」と筆者の経験を元に解説します。
※なお、提供サービス名やVATの税率は事業内容によって異なります。不明な場合は必ずご自身でご確認下さい
オランダ国内での取引先への請求書の書き方
①:取引先の名前と住所
住所は「通り名、部屋番号、郵便番号、市」の順で書きます
②:請求書の日付、請求書番号
日付は「日、月、年」の順で、請求書の発行日を記載します
③:自分の(事業所の)名前と住所
:オランダ商業登記番号(KVK番号)
KVK番号は事業登録の際にもらえるドキュメントか、KVKの公式サイトからDigiDでログイン
:VAT ID番号
Mijn Belastingdienst ZakelijkのページからDigiDでログイン
④:供給した商品やサービス名
:商品やサービスの数量
公式では「商品やサービスが供給された日時」も記載するようありますが、少なくとも時給で働くような場合は、記載がなくても受理されるようです
⑤:合計金額
わかりやすく書きます
⑥:VAT金額
一般的な商品やサービスは21%の税額です
⑦:振込先の情報
振込先のビジネス口座の情報を記載します。期限(Due date)も忘れずに
日本国内で収入がある際の請求書の書き方
(日本で申告しない場合)
①~⑦までは上記と同じ
⑧:請求書発行日のレートを€に換算し、記載します。VATの記載は不要です
⑨:銀行の情報は日本の振込先を記載します
この請求書はオランダでの所得税申告(確定申告)の際に、会計士に提出します。BTW(VAT)は含まれていないため、年4回実施のVAT申告には関係しません。
過去の請求日のレートを調べるのはかなり面倒なので、毎月まとめておくのがおすすめです。
補足:請求額が€100以下の場合
もし請求書の合計金額が€100(VATを含む)を超えない場合は、次の情報だけで大丈夫です。
①:名前と住所
②:VAT額
③:請求日
④:提供された商品またはサービス
オランダの請求書はテンプレ化しておこう
最初は面倒ですが、テンプレートを作っておくと後がラクです。どんな書式でも構わないので、スプレッドシートやExcelだけでなく、メモ帳やデザインソフトなど自由にお使い下さい。
不明な点は必ず会計士や税理士に確認するようにしましょう。